HYSTERIC 13で若手の原美樹子が登場する。
写真界で、そして特に写真家たちの間で熱い注目を浴びながらも、常に静かにマイペースを保ちながら活動してきた原美樹子の5年間の作品が集積する一冊だ。写真家の登竜門の一つとなっている『ひとつぼ展』(1996年)に入選し、1999年に開催された「プライベートルーム2―新世代の写真表現―」展(水戸芸術館現代美術センター)でも、 90年代に活躍を始めた女性写真家の一人として紹介された実力派だ。
何気ない日常のスナップと言えば多くの写真家たちが取り組んでいるテーマだが、なぜか不思議な距離感を感じさせるのは、何故だろう。「私は、外界に対して甚だ無力であり、特定のアプローチやメッセージを未だ持ち合わせていません。私はその場にいるだけです。」という作家の謙虚な言葉が強く響く。写真は瞬間芸であるというのに、まるで時間をかけておずおずと慎重に接近したような気配や、透明なベール仕切られた向こう側を見ているような日常をこの一冊で覗いてほしい。
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