
Bueno!)
豊田さんこんにちは。今日は久しぶりに会えてうれしいです。
豊田さんは今四国の櫛本喜彦さん、ジョン・ペックさんと映画を作ってますよね。たしか監督が豊田さんで。去年偶然あるところで、それまで撮られたもののラフ編集を見ることがありましたけど、気分のいい仕上がりだった。もうまもなく完成かな?と思ってましたけど。
TOYODA) フリーライドにしても、ウッドストックにしても、やっぱりいい映画にはそれぞれこのシーンっていう名場面みたいなのがあるじゃないですか。でもそのシーンってゆうのは撮ろうと思って撮れるものじゃなくて、いろんなシチュエーションが重なって収録される。今撮ってる映画はもう何十時間か分を撮ってるけど、櫛本さんにしても、ペックにしても自分ではまだそのシーンを撮れてないから完成じゃないんです。ついこの前もセントラルジャワで撮影してきましたけど、なかなかね...。
Bueno!) なるほど...。ところで日本発のサーフカルチャーとしては豊田さんはキーパーソンにあげられますが、サーフアートというジャンルについてはこだわりはあるんですか?
TOYODA) 僕らは1997年にハンティングトン・ビーチのサーフィンミュージアムで開催された展覧会に参加するに当たって、モダンサーフアートとカテゴライズされた訳だけど、作家としてはサーフアートとかっていうジャンルは、実はあんまり重要ではない。結局のところサーフアートって言うのは自分がサーファーだということに尽きるんじゃないかな。
Bueno!) 豊田さんの絵にはさりげなく名立たる60年代や70年代のサーファーのライディングしている足とか手の表情とかが描かれていて、そんなことわからなくても十分見る側のハートをつかむ作品ですけど、その要所要所のシンボルコードを解読するのがまた楽しさなのかな、と。やはり豊田さんの中に、ビッグウェーバーやレジェンドたちへのオマージュの気持ちが常にあるんですか?
TOYODA) もちろんです。死ぬか生きるか、自分の限界を知っているビッグウェーバーや一生ひとつの事に打ち込んでいるレジェンドたちは、やっぱりサーファーの前に人間としてとても美しいと思うし、丹念に生きている姿がカッコイイし、何よりも自分には出来ないことですし.....。
Bueno!) ブエノ!ブックスから昨年の秋発売した『ジョイ・イン・ラブ』はアメリカ西海岸はラグーナで10月に開催されたムーンシャインフェスティバルに出展した作品と、同時期にサーフアートギャラリーで開いた個展に出展する作品をまとめたものですけど、日米での好評ぶりは当然のことでわかるんですが、その後アートブックはパリのコレットでもものすごく好評で、つくづくアートはボーダーレスなんだと感じるわけですが....。
TOYODA)
そう、そう。BEAMSのKさんから連絡あって、すごく目立つところに僕の本が置いてあるって聞きました。海外では見る人が自分の意見や評価をきちんと持っていることが多いですよね。名前を知らない作家でも、いいと感じれば積極的に受け入れてくれる。
実はアメリカでは僕の作品は、よくおばあちゃんが孫にプレゼントするために買ってくれるんです。「あなたの絵は人をハッピーにする」って言ってもらったときは、本当にうれしかった。ああ、やってきてよかったなって。日本でも自分が見て気に入ったアートを大切にすることがもっと普通のことになって欲しいです。
Bueno!)
本当ですね。そういった部分は日本がまだこれからどんどん変わっていける、変わっていって欲しいところですよね。
BEAMSの名前が出ましたが、そのBEAMSでのショーも終わったばかりですね。豊田さんはBEAMSとのコラボにしても、今取材させてもらってるこのカフェの内装にしても、先日南青山のtahitiでやったミニライブのプロデュースにしても、アートはもちろん、ファッションからインテリアそして音楽、ムービーまで、本当に幅広い活躍ですね。
TOYODA) 飽きっぽいんですかね(笑)。自分では同じ世界観を表現しているということで一貫性を感じているんですけど、その表現方法が絵を描くということだけでなく、ときには空間のデザインだったり、洋服だったり、ロゴだったり、音楽だったり、映画だったりするんです。
Bueno!) 豊田さんが一貫してこだわってる世界観って、どんな感じなんでしょう?
TOYODA) 僕の作品の根底に流れているものは、サーファーの前に一人の人間であるということです。モータースポーツのF1の様に、勝つか負けるかというサーフィンの世界ももちろん美しい行為だとは思いますが、僕がサーフィンから感じることって、もっと宇宙っぽいというか、TAOというか、光みたいなかんじですかねェ。
Bueno!) 今日はどうもありがとうございました。